伝説のレース:ポルトフィーノ無人で一着入線

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2008年11月16日(日)第33回エリザベス女王杯で3番人気に推されたポルトフィーノ。名牝エアグルーヴの産駒ということもあり、デビューから新馬戦とエルフィンステークスを立て続けに勝利し人気に負けない実力を魅せつけたものの、桜花賞では前日に左寛跛行が判明し出走取消、オークス前にも骨折がわかり大事には至らなかったものの全治三ヶ月のため出走は断念。3歳時の大事なシーズンを怪我で見送ってきたために、秋華賞へは賞金足らずの除外(フルゲート18頭中19番目)と、悲惨なクラシックとなった。

出走除外された秋華賞と同日開催の清水ステークスでは見事に1着を取り、勢い新たに望んだのはエリザベス女王杯。未だ重賞未勝利の3歳馬が多くの古馬たちを抑えてカワカミプリンセス、ベッラレイアに次ぐ3番人気に推される。

鞍上も武豊が決まり、ようやく巡ってきた大舞台に単勝人気以上の注目は間違いなく集まっているなか、着々とゲートインは進みとうとう全馬揃い踏み。いざゲートが開きスタートした直後に事件は起こった。なんとゲートを出た最中に5番ポルトフィーノが鞍上武豊を振り落とすかのように前屈。これには名手武豊もさすがに耐え切れずあえなく落馬。

ポルトフィーノにようやく巡ってきた見せ場もあっという間に終わりに見えたが、レースが進むに連れ様子が変わってきた。スタートで躓き運転手を失ったはずの空馬ポルトフィーノが綺麗なコーナーワークであっという間にトップへ躍り出れば大逃げの態勢へ。最終コーナーでは独走態勢からかコースを一瞬見失い外ラチ目いっぱいへ膨らんでしまうものの、そのまま最終直線をリトルアマポーラと争い見事勝利。空馬のため当然成績にはならないものの見事に一着入線を決めてくれた。

確かに騎手は54kgのオモリとも見ることができるため、地力で大きくまさる条件レースなどでは空馬が圧勝するケースなどは見受けられるが、GⅠなど実力の拮抗したレースになればやはりペース・コースなどレースをコントロールしてくれる騎手のいない競走馬は本来ハナに立ちそのままゴールするなど出来ないはず。

その脚力・勝負根性・レースセンスなど様々なものを見せてくれたポルトフィーノだが、引退までには結局重賞を勝ち取ることが出来なかったものの、記録には残らないが全競馬ファンの記憶に残る伝説のレースをやってのけてくれた、さすが名牝の血脈と言える名馬である。

そのポルトフィーノも今では繁殖牝馬として、ポルトドートウィユ・ポルトフォイユという期待の競走馬をJRAに送り出している。今後はエリザベス女王杯以外でもよく目にすることのある名前となるに違いない。

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